色のない緑色の考えは曖昧に記述する

色のない緑色の考えは曖昧に記述する

本・ゲーム・映画等感想レビュー及び雑記

Netflixおすすめ映画 2023/12編 1/x

配信者としてデビューした頃に少し観ていたVtuberが居る。最近またそのVの配信を追ってたりメンバーシップやFCに加入したりして応援している。

そのVtuberは当時中学生くらいで来年から大学生になる。勉強したり本を読んだりするのが好きな子で美術にも興味があって、そして最近映画を意識的に見始めたらしい。映画館に行ってい観ていたりするのかは知らないけれどNetflixを使ってみているらしい。ハリポタの同時配信なんかもメンバーシップ限定でしていたりもする。

その人がこれからNetflixで映画を選ぶ助けになればいいなと思って久しぶりに記事の更新をしている。

もしも映画を見ながらお酒を飲むとしたらミックスナッツがおすすめです。

記事が長くなったのでいくつかの記事に別けます。

 

アクション

  • ミッションインポッシブルシリーズ

トム・クルーズ主演のシリーズ。存在しない特殊部隊MI6として任務を失敗した場合切り捨てられる部隊で仲間と共に一見不可能とも思えるようなミッションに挑んでいくシリーズ

一作目は1996年、最新作で七作目のデッドレコニング前編は2023年公開済みで後編は俳優や脚本家のデモの影響で2024年公開から2025年に延期になりました

この作品はなんと言ってもトム・クルーズがスタント無しで過激なアクションをしているところが売り。四五六作目はミスをしたら死亡してもおかしくないようなスタントをCG無しでこなしていて高層ビルの窓にロープ一本で吊られていたりハラハラするアクションが見られる大衆向け映画。

一作目から作品数を重ねる度にローテクノロジーだった道具がどんどん最近の身近なものに変化していくのも面白いポイント。

あまり知られていないけれど主演のトム・クルーズ失読症で台本をまともに読めないのにこれだけ演技ができているのは凄まじいことだと思うしハンデを感じさせずに俳優として成功しているのは凄いことだし少しくらいのハンデは努力でなんとでもできると思えてくるから気分が前向きになれるかも

https://www.netflix.com/jp/title/765912?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81174094

 

一作目は2014年、最新作は2023年公開で外伝のドラマがprime videoで公開されてる。一応4作目でシリーズとしては一応区切りが付いていますが配信されてるのはまだ3作目までです

キアヌ・リーブスが演じ主人公で殺し屋を引退したジョン・ウィックが奥さんを亡くしてしまうところから物語は始まる。奥さんを亡くして途方に暮れていたジョンの下に奥さんからの忘れ形見とも言える子犬がある日届けられる。(私が居なくても元気に過ごして欲しいってことかな……)犬が突然届けられたものだから犬のご飯やら何やらを買いに愛車で買い出しに出かけたジョンはマフィアの息子にちょっかいをかけられ愛車を売れと迫られるが無視をする。その夜マフィアの息子はジョンが元伝説の殺し屋だと知らずに強盗に入り奥さんからの忘れ形見である愛犬を殺されマフィアへの復讐を誓う……

ジョン・ウィックシリーズは人がたくさん死ぬけれど人間対人間のアクションが凄い巧み。映像の切り取り方もすごく上手い。シリーズの中では道路上で乗馬して逃げるシーンなんかもあって人気のシリーズです。人はたくさん死ぬタイプのアクションだけどグロテスクなシーンはほとんど無いからグロ耐性が無い人でも見れるはず

ほんとはmatrixも哲学的な作品で仏教でダルマ映画って言われれるくらいの作品だから紹介したかったんだけど今は配信が終わってました、残念。

https://www.netflix.com/jp/title/80013762?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81029827

 

  • グランドイリュージョン

2013年に1が、2016年に2が公開された映画。

4人のプロマジシャンが自らのトリックを用いて世紀の大強盗とイリュージョンを仕掛けるFBIと対決する映画。映像的にも面白いしどういうトリックでマジックが行われているんだろうって考えるのも楽しいと思う。映像を観ているだけでも楽しめる作品だと思います。

多分観てもらわないと魅力が伝わらない感じの作品かも……

https://www.netflix.com/jp/title/70243464?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81035144

 

2022年に公開された映画。ゲームが原作だけどゲーム本編よりも過去の話で主人公の若い頃を描いた作品なので原作についての知識は無くても十分に楽しめます。主演はアベンジャーズシリーズでスパイダーマン役を演じ有名になったトム・ホランド

海洋冒険家の末裔と言われフランシス・ドレイクの末裔である一族である主人公のネイサン・ドレイクは10歳の頃に失踪した兄の相棒であるサリーにお前も兄のように財宝を探しに行かないか?マゼランの隠した黄金の手がかりがあると誘われる。最初は躊躇したものの兄の手がかりがあるかもしれないと考えたネイサンは冒険に出発する。

いわゆるインディー・ジョーンズの系譜の映画。財宝を求めて遺跡探索したりするような映画大体インディー・ジョーンズの影響を大きく受けてる。この映画は単発で完結しているから見やすい部類かな。内容もシンプルだしアクションも面白くミステリー要素もあるからいい感じ。私は映画館に観に行きました。

インディー・ジョーンズは版権の問題でDisney+での配信がメインなので興味があったらそちらもどうぞ。今年(2023)公開した最新作まで全部配信されています

https://www.netflix.com/jp/title/81199140?s=i&trkid=258593161&vlang=ja

 

  • 2ガンズ

2013年公開の映画。主演はデンゼル・ワシントンマーク・ウォールバーグ

それぞれ麻薬取締官と海軍情報部である主人公の二人はお互いが潜入捜査をしていると知らぬままに同じマフィアへと潜入していた。ある日マフィアのトラブルに巻き込まれた二人は多額の現金を巡るトラブルに巻き込まれ不本意ながらもトラブルから生き延びるために協力することになる……

二人の関係性の推移みたいなのがとてもいい映画です。もちろんガンアクションとかも面白いですね。

https://www.netflix.com/jp/title/70270776?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81042618

 

1999年の映画、過去に制作された「ミイラの幽霊」という古い映画のリメイクなんですけれど前の映画については考えなくてもいいです。主演はブレイダン・フレイザー

紀元前1000年。大神官イムホテップはファラオであるセティ一世の愛人アムクスナンとの恋に落ちるがファラオにそれがバレしまう。咄嗟にファラオを殺害するも近衛兵に追われ死者の書という死者を蘇らせることのできる書物を彼女に見せ復活を誓い彼女は自害する。イムホテップは逃げおおせ死者の都と呼ばれるハムナプトラへ赴き死者の書を用いた儀式を行うが王を殺害した罪から兵団に邪魔をされ捕縛される。王を殺すという重い罪を犯したイムホテップはその残酷さから過去に一度も行われたことのない禁断の呪い「ホムダン」をかけられ石櫃に封印される。

時は現代に移りハムナプトラ死者の書を巡り二つの組織が発掘を進めていたが謎の組織がそこへ乱入し「去らねば死ぬ」と言葉を残す……

これもインディー・ジョーンズ系統の映画になるのかな……でもファラオの呪いみたいな独自のファンタジー要素もあるから発展させた感じの作品かも。私はかなり好き。でも少しミイラとかスカラベがトラウマになりそうな描写があるかも

https://www.netflix.com/jp/title/70270776?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81042618

 

 

スリラー

このジャンルは社会的に考えさせられるような要素が多いかも。観て楽しむ以外にもこの映画はこういう風刺なのかな、こういう背景があるのかな、こういう社会問題を扱っているのかなって考えると楽しいかもしれない

 

マーティン・スコセッシ監督の1976年の映画、主演はロバート・デニーロ。ネトフリオリジナル映画のアイリッシュマンっていう三時間の映画も面白いらしいけど私は見れてない。そのうち観たい。

この映画強いて言うならjokerの映画と大きな相似があるところかな……善良な市民が虐げられ狂気に駆られていく、そんな映画。こればっかりは観てもらったほうが早いかも。jokerを観て考えさせられるところがあったならこの映画も楽しめるかは別として何かを考えるきっかけになるかもしれない。

https://www.netflix.com/jp/title/18907685?s=i&trkid=258593161&vlang=ja

 

  • パラサイト 半地下の家族

2019年公開のポン・ジュノ監督の映画。同年のカンヌ国際映画祭で最高賞を受賞している作品

韓国では半地下って呼ばれるや安く借りられるけれど一階よりも下にあるために雨が降ると雨水が流れ込んでくるような物件があります。そこに暮らす一家が広い庭がある豪邸に住んでいて何ひとつ不自由のない暮らしをしている一家に家庭教師や家事手伝いとして少しずつ入り込んで行って文字通り寄生していく映画。とてもブラックだけど学歴社会や貧富の差をシュールに風刺している作品。考察とか考えることが好きなら観てみる価値があると思う。何度も見ることでここはこういう意味があったのかなって気づくようなスルメ作品。

https://www.netflix.com/jp/title/81221938?s=i&trkid=258593161&vlang=ja

 

  • ゾディアック

デヴィット・フィンチャー監督の2007年公開の作品。実話を基に作られた映画。主演はジェイク・ギレンボール。この監督の作品はどれも素晴らしくて個人的に大好きだから興味が湧いたらぜひ調べてもらいたい

1969年の独立記念日カリフォルニア州で恋人を銃殺する事件が起きる。1ヶ月後犯人は新聞社に「この暗号文を掲載しなければ今後12人を殺害する」という手紙と暗号文が届く。新聞社はそれらを掲載し人組の夫婦が「私は殺人が好きだ」と言う告白で次に届いた手紙と暗号にはゾディアックという署名が記されていた……

サスペンスよりも人間ドラマよりの描写に重点を置かれて作られているかな……実話を基にしている作品だけど実際の事件を調べてから見るよりも観てから調べたほうがいいかも

https://www.netflix.com/jp/title/70044686?s=i&trkid=258593161&vlang=ja

 

  • バトルロワイヤル

2000年公開の深作欣二監督作品。主演は藤原竜也等。ネトフリでは藤原竜也主演のノイズって作品も配信されて個人的にはそっちも気になってる

新世紀(2000年になる前に書かれた小説が原作の作品だから新しい世紀って表現なのかな)にひとつの国が壊れた。完全失業率は大きく上がり1000万人を超え経済危機に瀕していた。少年犯罪は増加し不登校児も数えきれなくなり校内暴力による殉職者は1200人を突破した。子供を恐れた大人たちは子供たちに恐怖を植え付け統制するためにBR(バトル・ロワイアル)法を制定した。この法律は年に一度全国の中学3年生の中から一つのクラスをランダムに選びそのクラスを管理された無人島へ送り三日以内に最後の一人になるまで殺し合わせると言うものである。

いわゆるデスゲームのジャンルの元祖みたいな作品で社会的に問題になった作品の一つ。当時起きた大きな少年犯罪が注目を集めている中で公開された影響もあって規制を求める運動が起こったりニュースとして取り上げられたりした影響で大ヒットした作品。

https://www.netflix.com/jp/title/70004548?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81396711

 

SF

 

  • アイランド

マイケル・ベイ監督の2005年公開作品。ユアン・マクレガースカーレット・ヨハンソン主演。監督はアルマゲドンとかトランスフォーマーで有名な人

主人公たち汚染された地上から逃れコロニーで毎日管理された綺麗な生活を送っていた。コロニーに住んでいる住人たちは毎日行われる抽選で選ばれた者のみが行くことのできる汚染から逃れた唯一の楽園「アイランド」へと行くことだけを夢見て毎日を過ごしている。ある日主人公は換気扇から侵入してきた蛾を見つけ実は外の世界は汚染なんてされていないのではという疑問を抱き始める

SF作品だけど、SF作品だからこそかな?最後まで作品を見てテーマがわかった時に現実にそれが行われていたらどうだろう?みたいな考えが頭によぎると思う。考えさせられるテーマがそこにある

https://www.netflix.com/jp/title/70021649?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81136212

 

クリストファー・ノーラン監督の2010年公開作品。アカデミー賞では撮影・視覚効果・音響・録音の四冠。主演はレオナルド・ディカプリオ渡辺謙。ノーラン監督の作品はどれも映像的に素晴らしかったり音響にとてもこだわっていたりするから機会があれば劇場で見てもらいたいかも。IMAX機器にこだわっているのも特徴。最新作として日本以外の国では原爆の開発者をテーマにした伝記映画「オッペンハイマー」が2023夏に公開されたけれど一番公開しなくちゃいけない日本でだけは公開がひたすら決定されず12月にようやく2024年に公開することが決定しました。

人の夢の中、つまり潜在意識に潜り込む「インセプション」を用いて企業スパイを行う主人公「コブ」の物語。彼は国際指名手配を受けておりそのせいで子供が待っている家に帰れずインセプションを用いた仕事に打ち込んでいた。ある時インセプションした渡辺謙演じる「サイトー」から家に帰るために大仕事をしないかと誘われるが……

夢の中で起きる出来事がメインの作品だから現実にはあり得ない超現実的な、幻惑的な描写が詰め込まれている見ているだけでも素晴らしい作品。長年その内容から物議を醸し続けている作品でもある。個人的に好きな映画を10本選ぶとしたら絶対に選ぶくらいよく出来ていておすすめ。今はネトフリでは配信していないけれど時間をテーマにした「TENET」、ヒーロー映画の決定版として語られるバットマンの「ダークナイト」三部作、始まりから終わりまでをバラバラにして繋げても成立する映画「メメント」も同じ監督の作品でダークナイトについては後述する。インセプションが気に入った人にはTENETも個人的には是非とも見てもらいたいかな。

https://www.netflix.com/jp/title/70131314?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81029368

 

  • レディ・プレイヤーワン

スティーブン・スピルバーグ監督の2018年公開作品。昔の名作映画を見て入れば見ているほど楽しめるテーマパークのような作品。日本人俳優の森崎ウィンがメインキャストとして参加している。

オアシスというどんな願いでも叶えられるVR空間が浸透した近未来、オアシスで遊んでいた主人公はオアシス創始者の死を知る。創始者は遺言としてオアシスの三つの謎を解いた者に莫大な財産とオアシスを譲ると遺した。世界中のプレイヤーと主人公はオアシスの謎に挑んでいく

VR世界という舞台を最大に活かした作品でスターウォーズジュラシックパークキングコングAKIRA、BTTFなどさまざまな作品がパロディとして登場する。アクション・ミステリー・レース、大規模な戦闘シーンと監督の作りたいもの全部作りましたなお子様ランチ作品。見る前に最低限シャイニングは見ておいた方がいいかも

https://www.netflix.com/jp/title/80211726?s=i&trkid=258593161&vlang=ja&clip=81068036

 

「すずめの戸締り」先行上映感想 後半ネタバレあり

天気の子に原作ゲームがあったように「すずめの戸締り」にも原作ゲームがあったんだ。私は当時DCを持っていたから覚えている。間違いない……確かにPC版は知らないけれど天気の子の制作が各地の扉を旅をしながら閉めて回るというアクションゲームがあったんだ……君も覚えているはずだ。そうだろう?
きっと君も取り逃がしたアイテムを探して芹澤君のオンボロ車でファストトラベルのように日本中を移動したはずだ。苦労の多い彼は劇場版でも苦労人だった。是非とも彼には移動距離に応じた幸福を手に入れてもらいたいものだ。

与太話はこの辺にしておこう。映画の話だ。映画の話に移ろう。
今作は新海誠の集大成と言っても過言ではない完成度だった。すずめが草太と戸締りをして回るロードムービーとしての一面、2人のただの知り合いから恋愛へと変化していく恋愛モノとしての一面、葬儀が死者ではなく生者が過去から前を向くための儀式であるように未来への成長物語としての一面、色々な要素が複合的に描かれつつもコミカルな描写が多く普段映画を見ない人や子供にもわかりやすい表現に溢れている。
1人で見ても、友達と見ても、恋人と見ても、家族と見ても楽しめること間違いなしだ。
洋画を見ないのであれば今年最後の映画としてこの作品を選ぶ選択肢は多いに「アリ」であろう。

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過去の新海誠映画では魅力的なヒロインは多く描かれてきたが女性が主人公ということは無かった。時代を考慮して、というわけではないだろう。監督が作品を作るにあたってこの構図が一番上手くハマったということだと思う。
すずめは男女どちらから見ても魅力的に見えるキャラクター造形のはずだ。自身の行動を発端とした出来事に責任を感じて誰に頼るでもなく扉を閉めて回る決意をする精神力、それを行動に移す行動力、そして自己犠牲を厭わない心だ。最初は扉を閉めようとしている草太を手伝って死ぬことが怖くないのかと問われても「怖くない」と言い切り扉を締め切る。それはどの扉を閉める時もそうだ。常に危険を伴っているにも関わらずすずめは物怖じせずに挑んでいく。例え足を怪我しようとも進み続ける。イケメンの魂を持っている。旅の途中で制服に着替え直し覚悟完了するシーンなんて完全にイケメンでしかない。
もちろん女性らしさもある。男子高校生のハートを射止めるには十分な魅力を備えている。各地で泊めてもらう代わりにお手伝いをしているシーンではそういった要素が多く見られる。活動的なポニテで元気な姿なりはもとより序盤の坂道を自転車で下っていくシーンの後顔が赤くなっていると指摘されて照れてしまうところとか「Kawaii」かよ。ファッションにバリエーションがあるのもとても良い。どの服装も彼女にとても似合っている。ブーツが似合うのも個人的にポイントが高い。
椅子に座る例のシーンは少年の性癖を歪めてしまうんじゃないかなとか少し思った。

シナリオからキャラデザ、背景、音楽と総じてレベルの高い作品だった。日本を南から北に相当移動していてロケハンも相当大変だったと思う。実際の背景を映像に落とし込む新海誠だからこそより制作の手間も多くなっているはずだ。
個人的には普段映画を見に行かない人にも是非とも見てもらいたい作品だった。見て面白かったら知り合いにも勧めてあげてほしい。

以下ネタバレもといいゲームの与太話

ゲームのネタバレに戻ろう。一周目はほぼ確定で草太が要石となりすずめが扉を諦めて日常に戻り終わる最後まで進むことのできないバットエンドに至ったはずだ。そして草太の代わりにすずめが草太の代わりに要石となって終わるエンディングと時間が間に合わずに地震に巻き込まれて終わるエンディング、この二つのバットエンドに到達した人もたくさんいたはずだ。何せ正規ルートのエンディングに行くには細かい条件が多かった。すずめが覚悟を決めること、過去と向き合うこと、芹澤君の協力を得ること、各地の協力者と良好な関係を築くことetc etc... 映画は正規ルートのみの映画化だ。すずめがパーフェクトコミュニケーションを繰り返す、アクションの判定も完璧にこなしイケメン女子として描かれている。まるでストレスフリーだ。現代版としてリメイクされたすずめは日本のアーロイやララ・クロフトだ。まあ彼らほどデンジャーなアクションはしていないのだけれど……

映画感想ネタバレなし「The Batman」復讐者が世界最高の探偵になる物語

3/10、公開日の3/11に先駆けて先行放映で「The Batman」を試聴した。ダークナイトライジングからおよそ10年ぶりとなるバットマンの実写映画にして他のDCEUなどの連続作品とは独立した単独作品だ。

ダークナイトトリロジーではバットマンのオリジンから着地点までを三部作として、文字通り闇の騎士として描いた。そのためアクション要素が多くヒーロー映画然としておりクリストファー・ノーランらしい考えさせられるような構成だった。
対して今作の「The Batman」は「世界最高の探偵」にバットマンが成長していく物語、もしくは、活動2年目で復讐者であったバットマンバットマンとしてのアイデンティティを固めていく物語だ。SE7ENのようなスリラー要素やピカレスク要素が強く今までのティム・バートンからクリストファー・ノーランの作ったヒーローとしてのバットマンとは異なった趣の作品となっている。もちろんアクションやカーチェイスは見る価値が十分にある。期待してほしい。
この作品ではバットマンは活動2年目で色々な面で未熟で、そして暴力的だ。必要とあらば殺人すら厭わないような存在だ。今作でバットマンを演じている「ロバート・パティンソン」は正義に対して潔癖なブルース・ウェインとしての配役としては相応しく、配役が発表されてから批判されていたような心配は微塵も感じられなかった。むしろ活動2年目かつ潔癖な復讐者は彼の配役が最適だったとすら言えるだろう。その端麗な容姿に病的な顔色は今までバットマンを演じてきた役者さんたちにはできなかった表現だった。配役を非難していた方は劇場で確認してからその是非を判断してほしい。

リドラーの解釈もまた面白かった。彼については何を語っても割とネタバレになってしまうので多くは語ることができないが今までのエドワード・ニグマではない。現代ならではのSNSを巧みに利用し悪辣な手段を用いるSAWのジグソウのようなヴィランとなっていた。ゲームのアーカム三部作をプレイしている方ならご存知の通り大変苛つくやつなのでその辺は安心してほしい。
ペンギンも出てくるが今回は端役なので割愛。ペンギンのスピンオフドラマもHBO MAXで製作されるらしい。そちらに期待したい。

映画「joker」とは関連がないらしいがゴッサムシティの腐敗具合はなかなかに酷い。ダークナイトなんて目じゃない酷さだった。R18作品になっていてもおかしくないのだろうなという世界観に暴力だ。個人的には映画としては総じて完成度が高く100点中90点くらいには評価したい。
次回作の企画も存在するのでそちらにも期待したい。次のヴィランが誰になるのかとても楽しみだ

ゲーム感想・レビュー「真・女神転生Ⅴ」ネタバレなし

マトリックスと同じくらい「いつ出るのか」「発売はまだか」と待ち侘びていたメガテンⅤがようやく発売されました。Nintendo directで初めてディザーと開発が発表されたのが2017年、4年の年月を経て発売となりました。
私は3DSを持っていなかったのでメガテン4と4Fはやっていないので正規ナンバリングのメガテンメガテン3以来(ペルソナシリーズやライドウなどは触っているので実質的にはもう少し短いですが)になります。

メガテンシリーズは簡単に説明すると色々あって東京に悪魔(天使や女神などもも悪魔に含む)が溢れかえったり滅亡の危機に瀕したりする中で主人公が悪魔を操ったり従えたりする力を手に入れて危機に立ち向かうシリーズです。1や2ではCOMPという悪魔召喚プログラムを手に入れ悪魔を仲魔にし、3では主人公が人修羅という人から悪魔になることで悪魔を力で従えてきました。今作では主人公は「人造魔神」と合一をすることで「ナホビノ」と呼ばれる存在に昇華しその力で悪魔を従えます。世界中の神話などから神様や怪異などが悪魔として登場するので宗教的にこれ大丈夫なの案件とか結構ありますけど深い事を気にしたら負けです、イイデスネ?(実際発禁になっている作品もあるはず)

 

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メガテン5のシナリオは主人公が下校中に普段通らない道に偶然行くと通っていたトンネルが崩れ、目を覚ますとそこは悪魔や天使が空をとびかう異界だった。悪魔に襲われそうになっている時に生き延びたければ私の手を取れと「人造魔人アオガミ」が現れその手を取りナホビノとなり悪魔との戦いに巻き込まれて行くというものです

他のメインキャラクターには聖女と呼ばれる高校生「タオ」や明らかに空気が読めない金髪太宰、イケメガネで優等生の「ユヅル」、そして色々なところで突然現れては襲いかかってくる悪魔狩りをしていて外套を羽織って刀を差した警官の「八雲ショウヘイ」などがいます。
八雲ショウヘイはそのビジュアルと行為からもしかして当代のライドウなんじゃとPVに登場した際から各所で話題になっていましたがその正体に関しては各自プレイしてご確認ください。

システムはメガテン3の「プレスターンバトル」をベースにそれを現代的なUIや快適性を高めたものです。プレスターンシステムは完成度が高くペルソナシリーズでも採用されていますが良くも悪くもプレスターンシステムなので油断しているとすぐに全滅します。弱点とか突かれたりボスで油断してるとすぐにパトります。
フィールドではランダムエンカウントからペルソナと同じようなシンボルエンカウント制になりました。フィールドで先制攻撃を仕掛けることで先手を取れたりレベルに大きな差があるエネミーは主人公から逃げていったりとその辺りは現代的なシステムになっています。
また最近のRPGらしくフィールドで3Dモデルの主人公を操作し、ジャンプしたりとペルソナ5で培われた経験が生きてとても快適なものになりました。(一箇所評判が悪いダンジョンがありますが実際にはそんな難しいとかそういうことはなかったです)

主人公・仲魔に関しては元々持っているスキル・成長することで獲得できるスキル・悪魔合体で引き継ぐスキルに加えて「写身」という悪魔のデータ的なアイテムを消費することで専用のもの以外の任意のスキルを獲得することができ、気に入った悪魔を最初から最後まで連れ歩くことができるようになりました。「全反射〜」なんかを作るのも簡単です。
ただし主人公だけは成長でスキルを覚えることがないので「写身」を用いてシナリオ進行に伴って適時スキルを最適化していくことになります。主人公は専用スキルが多くどの専用スキルも強力なのでソコに大きな問題はありません。
また、「マガツヒスキル」というPT共有のゲージがあり溜まったそれを全て消費することで発動することができる種族毎のターン消費を伴わない専用スキルもあります主人公のものは使用ターン中全ての魔法を含めた攻撃が全て無条件ででクリティカルになるというプレスターンシステムと合致した非常に強力なものになります。回避されない限り実質的な行動回数が2倍になると同義なのでぶっちゃけこのマガツヒスキルだけでいいかなって思っている人も少なくないと思います。他には単体に対しての万能属性特大威力攻撃やこのターン中チャージ状態が攻撃しても解除されないものや消費が倍になる代わりに威力が増大するものなどどれも非常に強力なものになっています。
これらのマガツヒスキルは条件を満たすことでその種族がパーティーに居れば主人公が発動できるようにもなります(つまりターンの最初に使用することができる)。
スキルの自由度、主人公のカスタマイズ性が高まったことで戦術の幅が大きく広がった大変歯応えのある遊びがいがあるゲームになっています。

シナリオは序破急でいうところの序の終盤辺りから驚きの連発ですしどの有名どころのボスも多かったり展開の広がり方なども大変素晴らしいものでした。エンディングはいつも通り秩序・中立・混沌の3つのルートがあるわけで最低でも3周はしなければいけないのですがなんと今作は「主人公のレベル・スキル・連れている仲魔をそのまま継続して次の周に持ち込めるという暴挙を実装してくれたおかげで各エンディングを見ることも簡単になったのも非常に快適になりました。何周も必死にやらなくていいのは助かりますよね。
え?何周も色んなビルドや縛りで挑戦してみたい?安心してください、悪魔全書などの一部要素引き継ぎの周回モードもキチンと搭載されています。

この年末に歯応えのある本格JRPGをやりたいならやるしかないですよ。メガテンをやるのは今!

映画・感想「マトリックス レザレクションズ」ネタバレ無し

10月末に二度目のコロナワクチンを摂取し、11月からようやく映画館に気兼ねなく通える日々が戻ってきました。
本当なら「ブラック・ウィドウ」「レミにセンス」「シャン・チー」「スーサイドスクワッド」「ヒロアカ」「ノマドランド」「アーク」「FGO 終局特異点」辺りの映画も見たかったのですがこれらはワクチンが間に合わずに観に行くことができませんでした。結局観に行くことが出来たのは「007/ノータイム・トゥ・ダイ」「エターナルズ」「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」「マトリックス一作目IMAXリバイバル」、そして今記事を書いている「マトリックス レザレクションズ」です。
近いうちに見る予定なのは「キングスマン:ファースト・エージェント」と「呪術廻戦0」に年明けの「スパイダーマンNWH」といつ公開されるかまだわからない「モービウス」ですね。

前置きはここらにしておいてマトリックスの話を。

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マトリックスは三部作のトリロジーで一作目のマトリックス(The matrix)が公開されたのは1999年、当時としては斬新なアクションにVFXやCGを駆使したド派手なSFアクション映画で興行的に大成功し、かつその内容から後のSF作品からアクション映画にゲーム、果ては哲学思想(仏教思想の赤い薬を飲んだなど)まで影響を与えた歴史に残る映画です。有名なバレットタイムという手法もこの作品から広まっていきました。
シナリオ的として現実に違和感を覚えながら生活をしていた主人公がトリニティに出会い、モーフィアスという男に引き合わされ今見ているこの現実は実は機械が脳に、そして五感に与えている現実のようなヴィジョンで本当の現実の自信は機械に電池として繋がれ、人類は機械との戦争に負け実質的な支配を受け、抵抗軍が辛うじて生きているだけ……主人公だけがその状況を打開できる救世主だと告げられる。
そんな映画です。IT的な用語、仏教やキリストなどの宗教的な思想、日本のサブカルなど色々なジャンルから影響を与えただけではなく自身も受けているという面白い映画で映画が好きで見たことがないならこれをきっかけに是非とも見てもらいたい作品です。

二作目三作目については割愛。

そして18年越しに四作目となる新作「マトリックス レザレクションズ」が2021年12月に公開されました。

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四作目の発表当初、三部作のラストからどうやって新作を作るんだとか何をやるんだとかそういう話はたくさんありましたがそういったハードルはSF的なテックで見事に解決してくれました。ウォシャウスキー姉妹(三部作製作当時は兄弟。性転換しました)の腕は当時から微塵も衰えがなく見事にマトリックスをやり通してくれました。
マトリックストリロジーが続く作品に影響を自身が回収しつつもマトリックスを今作ったらこうなるんだという答えを三部作の内容と主演であるキアヌ・リーブスの成長を踏まえ、メタ的な、入れ子構造的な内容まで織り込んで完成させています。
TLでの評判があまり芳しくなかったので少し警戒していたのですが杞憂でした。過去作の視聴者が望んでいる大量の薬莢が散らばるようなガンアクションに有名な主人公がやる弾止め、ワイヤーアクション、バレットタイムVFX、それらは視聴者を納得させるには十分なクオリティに達していましたしシナリオもきちんと整合性が取れていて納得力もあるものでした。期待していいですよ。

まあアクションだのシナリオだのを置いておいたとしても前半のキアヌ・リーブスが会社に通い、セラピーに行き、家に帰るというただそれだけのネットミーム的なキアヌ描写はそれだけで面白いのは反則だと思う。
モーフィアス2世はなんかコレジャナイ

追記、iPadは文字書いたりちょっと動画見たり電子書籍を読むのにマジで便利

2021年になってようやくiPhone8からiPhone12miniに買い変えて新型iPadも買った話

病気で休職してから正直今まであんまり外出の機会もありませんでしたしスマホも今は買い換えると結構値段もするので別にiPhone8のままでいいかなって思っていたんですよ。でも祖母の病気をきっかけに免許を返納させて自分で免許を取って少しずつまた仕事をし始めたりして外出の機会が増えてみると大分年数の経っているスマホだとバッテリーがヘタってきてて正直あんまりよろしくない感じでした。
何より今年は新型のiPhoneも発表されて型落ちになった12が値下げされたんですよ。それも定価が元の70%くらいの感じに。新型iPadも性能とストレージ的にかなりいい感じでしたし何より忙しいとノートパソコンを開くのも億劫になって更新しようしようと思っていてもブログの更新も滞ったりね、あると便利かなと思ってiPhoneiPadを一緒に買ったわけです。
正規店で買った後に大手キャリアが在庫処分的に3万以下とか2年縛りの1円みたいになっていたりしたのに気がついたのは後の祭りでした。
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でね、スマホの買い替えを渋ってた理由の一つに最近のスマホが大きすぎて私の手には大きすぎるというのがあったんですけどiPhone12miniは手が小さい人でもかなり扱いやすい大きさでした。本体サイズ自体はiPhone8と変わらないのですがノッチ(画面の周りの黒縁)のサイズが小さくなった分画面が大きくなっているのもいい感じです。1番の変化はタッチIDから顔認証への変化なんですけどこれは世情的に良かれ悪かれって感じでした。顔パンツなんて言われるくらいマスクが社会的なマナーになっていると顔認証って出来ないんですよね(無理矢理通す方法もあるらしいのですが)なので外では直接パスワードを入力する形になります。この辺は12でも13でも一緒で14ではiPad miniみたいにトップボタンにタッチセンサーを積んで解決してくれたらいいなって思います。多分次に買い換えるのは15とか16になる気しかしませんが……
バッテリーの保ちも普通に使っていて1日使っても40%くらい残る感じでかなりいい感じです(歴代ユーザー的にはminiはバッテリーが不満らしいですが普通に使う分には問題ないです)。動作自体は大変滑らかになりましたFGOやアークナイツもかなり滑らかに動いたりロード時間が短縮されたりとCPU周りの進化を大きく感じられます。カメラは8の時点で満足していたのでかなりオーバーパワー。13を見送ったのは値段以外にもこの辺の理由もあったりします。広角望遠カメラ、スマホに本当に必要ですか?それあっても使いますか?本当に使うのなんてせいぜいナイトカメラくらいのもんですよ、ね?クソ高いiPhone13、わざわざ買わなくても安くなった12でいい気がしてくるでしょう?実際13は12のマイナーチェンジみたいな物みたいですしね……
まあでもだれも新しい玩具を手に入れるとウキウキしちゃいますもんね、欲しくなったら買い時ですよ

iPadはね、スマホ以上に作業効率上がるいいものでした。
smartkeyboard・ペン(外部品でも構わない)のセットで導入すると大変作業が捗ります。実際この記事もsmart keyboardを使って書いています。半分くらいは出先での待ち時間で書きました。折りたたみ式で画面の保護も出来ますしiPadのスタンドにもなるので動画の視聴だったり画面を開きっぱなしにして何かするにもいいんですよこれ。iPadのサイドにある磁石のコネクターに接続するだけで使えてBluetoothの接続だったりバッテリーの管理の手間が無いってだけでも相当大きいです。この2つが無いだけでかなりストレスフリーですね。もしもiPadのどれかを買う機会があったら対応しているsmartkeyboardかmagic keyboardを買うことをお勧めします。
ペンは外部アクセサリーの物を購入したのですが外部のものでさえかなり快適です。まだお絵描きには使っていないのですがこちらもあると無いとじゃかなり使い勝手が変わってくると思います。
凄いですよiPad、文字書きも快適に出来てお絵描きも出来る。
スピーカーの位置がタッチボタン側だけにしか無いので最初は少し違和感があるかもしれませんが動画視聴もスマホ以上にどこでも快適に出来たりとかなり万能ツールです。
電子書籍(私の場合はKindleですね)を読むのも小説にしろ漫画にしろ表示領域が大きいだけで快適性が大違いです。
正直言ってここ数年だとSwitch、サウンドバーに並ぶマストバイアイテムでした。かなり満足度が高いのでおすすめです。無印iPadの64GBなら4万しない金額からできますし興味があったら是非手にとってみてもらいたいです。下手したら次世代のiPadAirがいい感じだったら買い換えるまでありますよこれ
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過去作から大きく進化した念願の新作「テイルズオブアライズ」序盤感想

ゼスティリア・グレイセス発売時にはPS4を持っていなかったので個人的にはエクシリア2ぶりのテイルズシリーズ新作にして新たな節目となる作品「テイルズオブアライズ」が発売されました。

f:id:camus_bdc:20210913093505j:plain2019年のE3で発表されて以来サイバーパンクと同様に待ち焦がれた新作です。間にヴェスペリアリマスターがありましたがベルセリア以降はソシャゲだけだったんですよね。非常に喜ばしい。今作の売上と評判が良ければ新作の制作と並んで過去作のリマスターやリメイク等も制作されるかもしれないようですよ?買うしかありませんね!

今作は過去のシリーズにあった要素を引き継ぎつつ大きく進化していて、中でも大きく変わったのはヴィジュアル面と戦闘システムですね。洋ゲーのようなCGではなく水彩画のようなモデリング、アトモスシェーダーと呼ばれる技術でメインビジュアルそのままをゲームの中で動かしているようなビジュアルになりました。
これまでの作品はメインビジュアルと作中のモデリングに大きな乖離がありましたが今作からはメインビジュアルやキャラデザを作中でそのまま動かし、動いてる姿を見ることができるようになりました。
またいままであったスキットにも大きな変化があり今作からはキャラの一枚絵が廃止され3Dのキャラクターがそのまま漫画のカット割りのように現れて会話に合わせてきちんと口が発音にあった動きをし(リップシンク)表情を変えます。いままでだと一枚絵の差分でしか表現できなかったものが3Dのモデルになったことでより多くの表現ができるようになったのは凄い進化ですよね。これ以上進化してしまったらどうなるのかもわからない……

戦闘面では今までFR-LMBSやらよくわからないシステム名がついていましたがそれは廃止されました。まあぶっちゃけアレって名前があるだけで実質的に特に意味のないものだったのでどうということもないのですけど。
戦闘はいままでよりもアクション性と戦略性が増しました。まず戦闘がブラッドボーンでジャンプをできるような形態になり、所謂MPに相当するTPが廃止され攻撃用術技が無制限に使用できるようになり所持しているカウント分何発でも撃てます。カウントは自然回復や通常攻撃、そして回避やクリティカルなどの条件で増加します。
通常攻撃も地上と空中で別けられ術技・回避に派生させないと一定の硬直が生まれますがそれはいくらでも避けられるので抜け道だらけです。
また、タイミングよく回避することで無敵状態となり即座に敵に近づき反撃することもできます。ただし術技の発動中は一定の硬直があり回避を起こすことができないので敵の動きを観察しながら攻撃を続けないと手痛い攻撃を食らう羽目になるのでやたらめったら攻めるだけというのもできなくなりました。
そして仲間との連携の強化です。エクシリアではパーティの他のキャラと連携して一定の恩恵を得ることができましたが今作ではそれぞれに設定されたブーストゲージを貯めることで任意のタイミングに発動できるブーストアタックというキャラ固有の特殊技が実装されました。ブーストアタックはそれぞれ効果が違うものの条件を満たすと必ず敵をダウンさせ無防備にできるという協力なスキルです。
シオンならば飛行特攻、リンウェルなら詠唱中の敵の術を奪ってダウンさせるなど発動するだけで一気に畳み掛けることができます。またサブにいるキャラのものも発動できるので編成に縛られることがないのも大きいです。
そして敵攻撃を連続で畳み掛けることで敵に対してブーストゲージが溜まり満タンになると通常の術技よりも高火力で専用演出のブーストストライクが発動できます。発動するだけで戦闘が終わったりもしますし爽快感がかなりありました。戦闘は過去最高のグレイセス並みに楽しいです。

シナリオもいままであった要素のいいとこ取りのようになっていて素晴らしいですね。
テイルズお馴染みの村焼きどころか星焼きから始まりますしシンフォニアのように双世界と呼ばれていたり人間牧場のようにダナ牧場をしていたり割とダークです。ベルセリアほどではありませんが。
序盤の時点でもう楽しいですし最初のボスを倒した時点で大きなカタルシスがあります。あと敵に「汚いクラトス」と「汚いヴァン先生」と「ヴィジョン(MARVEL)」いました。

キャラもエモエモです。
茨の呪で触れた者に激痛を与えるレナ人のシオンというヒロインはいつからその呪をかけられているかは知りませんが少なくとも幼い頃からそれをかけられていたようで友達はお人形さんだけ、他人に触れられないように人を遠ざけて生きてきて他人との触れ合いや距離感の取り方が不慣れです。そして人を遠ざけるように生きてきたため非常にツンツンしていてクールです。そして腹ペコキャラ。
そして主人公の鉄仮面さん。この主人公は記憶喪失でよくわからないのですが無痛症のためシオンの呪が完全に意味をなしません。おかげでシオンに対して不意に触れたりだとかすぐに近づいたりしてドギマギさせます。鉄仮面さんも記憶喪失+奴隷のおかげで距離感皆無なのでどんどん近づいたり触れたりしてしまってですね……
大変エモいことになっています。シナリオを進めたら二人の関係や距離感がどうなっていくのか大変楽しみですね!

序盤はだいたいそんな感じでした。是非買ってください。今の所今年1のオススメです
テイルズシリーズは過去作との繋がりが基本無くあってもファンサービス程度なのでテイルズデビューにもおすすめです。やりましょう