色のない緑色の考えは曖昧に記述する

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本・ゲーム・映画等感想レビュー及び雑記

仮面ライダー/平成ライダーの個人的な総括 初見への平成ライダーのおすすめ

グラブルの古戦場期間中に未見だったエグゼイド(外伝含む)とビルド(グリス外伝以外)をコンプリートしたため平成ライダー感想や個人的ランキング、紹介を含めた総括記事を書くことにした。
平成ライダーは多くの作品がPrimeVideoやNetflix、Huluで視聴が可能だ。最新作品まで追いたい場合は東映ファンクラブというサイトに登録することで最新作品の最新話まで視聴が可能だ。

平成ライダー

仮面ライダーについては深く説明する必用はないだろう。日曜朝に戦隊モノとセットでやっている30分枠の子供向けの特撮番組だ。
平成ライダーは「仮面ライダークウガ」に始まり「仮面ライダージオウ」で終わる20作品だ。例外としてAmazonで制作されたアマゾンズが存在するがこの記事では扱わない。そしてアマゾンズは子供向きではない。アマゾンズは「さっきまで命だったものがそのへんに転がる」ような作品だし主役が相手を食べたりする。

俳優

そしてこの仮面ライダー、特に平成以降の作品で後の作品になればなるほど主人公や相棒の俳優は若手のイケメン俳優になり演じた俳優はほぼ必ずと言ってもいいほどに売れっ子となっていく。登竜門と言ってもいいだろう。
福士蒼汰」「竹内涼真」「菅将暉」「佐野岳」「佐藤健」「水嶋ヒロ」どの俳優も一度は名前の聞いたことがあるだろう有名俳優だ。

シナリオ

そしてシナリオだ。子供向け番組とは思えない重厚に練られ計算しつくされた伏線に時には見るものに希望を与え、時には重く涙無しには見ることのできないような展開が繰り広げられる。
平成前期では決まったテーマはなくシナリオ主導で全体を通して少しずつシナリオが進んでいく。対してディケイド以降の後期平成ライダーは作品ごとに職業などにテーマが決まっている。Wであれば「探偵」OOOであれば「欲望」エグゼイドであれば「ゲーム」と「医者」だ。
平成後期の作品にはもう一つ特徴がある。前期は大きな流れに沿ってシナリオが展開してきたのに対して後期は二話完結、一話完結のような小さな話を積み重ねて大きな流れに繋がっていく。そのため非常にテンポがよく見やすく中たるみも少ない。

個人的なおすすめ作品

あくまで個人的に特撮初心者に見やすく好みの作品を選んでいるというだけで優劣をつけているわけではない。好き嫌いはあれど、どの作品も素晴らしいものであることは留意してもらいたい。

仮面ライダージオウ

平成ライダーの総括にして最後の作品だ。基本的に平成ライダーすべての作品からキャラクターが登場しそれぞれの作品にフォーカスしつつ作品が進む。
テーマは「時間」

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主人公である「常磐ソウゴ」は王様を目指しているという珍しい学生だ。その常磐ソウゴの前に未来から現れた「明光院ゲイツ」はこう告げる「お前は史上最悪の魔王でありオーマジオウとなる。その前にお前を殺す」と。
だがしかし常磐ソウゴは王になることを諦めない。彼は「最高最善の魔王」になると宣言し魔王への道を歩みだすのだ。

常磐ソウゴは魔王の従者であるウォズにベルトを授かりソウゴの前に現れた「怪人」=「アナザーライダー」と対峙していくことになる。
そしてこのアナザーライダーは元となった仮面ライダーの力でしか倒すことができない。そのため主人公たちは手がかりを探しに元となった仮面ライダーを探しに過去へとタイムスリップし仮面ライダーの力を集めていく。

平成ライダーの総括だけあってそれぞれのオリジナル・キャストが多く出演していたりそれぞれの作品の世界に軽く触れたりと初心者にも優しい。
ここから気になった作品に手をだしていくのもいいだろう。そして一通り作品を見終わってからまたこの作品を見ることでそれまで見てきた作品がジオウに反映されて細かいファンサービスや憎い演出に気づき大きく感想は変わってくるはずだ。

ブレイド編はブレイドのトゥルーエンドのようなものだからブレイドを見ていると感動モノだ。

アギト編のアナザーアギトのデザインと理由にも得心がいくはずだろう。

カブト編での加賀美の成長は眼を見張るものがある。

仮面ライダーW(ダブル)

「菅将暉」&「桐山漣」がダブルで主演でテーマが「探偵」の作品。
平成ライダー後期一作目でこの作品から作品ごとのテーマが設定されることになり、また二話完結で話が少しずつ進むため視聴もしやすい。

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ハードボイルド探偵を自称する「桐山漣」演じる「左翔太郎」と過去を失った天才「菅将暉」演じる「フィリップ」がフィリップの過去を探しながら風都に現れる「ドーパント」という怪人に対峙していく。
ドーパントは主人公が変身に用いるメモリの敵用バージョンを使った一般人が変身した怪人でそのメモリを死の商人として売りさばき暗躍している組織との敵対も描かれる。

仮面ライダーWの姿は一風変わっている。二人の主演が同時に変身し一人のライダーとなり闘う。一人につき三本のメモリを司り右半分、左半分で違う属性や武器を扱うことができるため主人公ライダーの変身バリエーションが多くアクションも多彩だ。
また探偵もののため多くのガジェットを用いて推理を行うのもこの作品の大きな特徴の一つだ。

「左翔太郎」は実際はハードボイルドだが義理人情に篤いが依頼者や相手に感情移入し甘いところも多い、フィリップは記憶喪失で世間のことをあまり知らないため気になったことがあると何でも調べ続けるという悪癖があるがお互いがお互いを支え合ういいパートナーだ。
バディ作品や探偵ものが好きな人、仮面ライダー初心者にもおすすめできる熱い作品です。

仮面ライダーOOO(オーズ)

平成後期ライダー二作目。主人公は渡部秀」演じる「火野映司」。テーマは「欲望」
今作も前作と同じバディモノだが相棒は変身したりせずにブレイン役に徹している。そして何より相棒は敵である欲望の具現「グリード」の一人。
敵のグリードの復活時に一人だけ不完全な状況で復活した三浦涼介」演じる「アンク」が主人公の相棒となる。

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今作はこの作品以降取り入れられる変身アイテムの奪い合いが導入された作品だ。
主人公は敵の怪人である「グリード」のコアとなるメダルを三枚用いて変身する。
メダルは各グリードにつき三枚×三種類で敵は五体、そのため完全復活を目指すグリードとメダルの争奪戦になるのだ。

オーズは相手のメダル三種類のうち頭部、胴体、下半身の三種類を用いて変身する。
つまりオーズは五種類居る敵のコアメダルを用いて5*5*5のパターンもの数変身することができるのだ。メダルには敵のグリードとの相性があり戦術も多彩となる。
それぞれ得意なことや可能なアクションが異なるので見ているだけでも変化が多彩で面白い。
そしてコンボの存在だ。オーズは同じグリードのメダル三種類を用いて変身することでコンボを発動することができる。コンボは強大な力を持つ代わりに主人公の肉体に大きな負担をかけるため乱発することができないという制限も存在する。メダルの奪い合いも合わさって一筋縄ではいかない戦闘も見ものだ

オーズはメダルの争奪戦だけではなく主人公も癖者だ。
決め台詞は「少しのお金と明日のパンツがあればいい」と豪語する住所不定の旅人で変わり者だ。そして何よりも手の届く限り全ての存在を、自己を犠牲にしても助けようとする稀有な精神の持ち主だ。
そういう精神になったのにもきちんと理由はあるがそれは本編を見て確認してもらいたい。

癖者の主人公と未完成の怪人である相棒の掛け合いは必見だ。

仮面ライダー鎧武

後期平成ライダー5作目。主人公は野岳演じる「葛葉紘汰」
主演は佐野岳演じる葛葉紘汰と書いたがこの作品は群像劇で数多くの演者が登場し活躍する。
ライダーの数もかなり多く登場し作品を彩る。本作のテーマは「鎧」と「フルーツ」。個人的には「選択」や「子供と大人」、「ストリートギャング」などもテーマに入っているように感じた。

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この作品は後期の平成ライダーのようにコミカルなグッズやデザインが多く登場するものの脚本が「虚淵玄」という悪夢が待ち構えている。そう、まどマギFate/Zeroで知られ鬱展開を多く描くことで知られている虚淵玄だ。展開は序盤は明るいものの虚淵玄ということでわかりきっているかのように地獄のような展開になっていく。
ヘビーな展開のため人を選ぶが平成ライダー屈指の出来となっているので是非とも見てもらいたい。

多数のライダーが登場するということでライダー同士の戦いも多く描かれ変身グッズの奪い合いはこの作品でも描かれる。
群像劇のため主人公の陣営以外にも多くの陣営が登場し華形ライダーも多く登場する。
そえぞれの陣営に個性的なキャラクターが多く存在するのでそこにも注目してもらいたい。

仮面ライダーエグゼイド

後期平成ライダー8作目。テーマは「医者」と「ゲーム」。

メインキャストは主人公の飯島寛騎」の演じる「宝生永夢」瀬戸利樹」の演じる「鏡飛彩」「松本享恭」の演じる「花家大我」小野塚勇人」の演じる「九条貴利矢」岩永徹也」の演じる「檀黎斗」の五人のライダー。

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シナリオはゲームから発生し人間に感染するようになったバグスターウイルス。それに対抗するために組織された「電脳救命センター/CR」に所属する鏡飛彩は仮面ライダーブレイブとしてバグスターと戦っていた。
主人公であり研修医、そして天才ゲーマーである宝生永夢は偶然にも変身ベルトであるゲームドライバーを手に入れ「仮面ライダーエグゼイド」に変身しバグスターウイルスとの戦いに巻き込まれていく。

平成後期ライダーの中でも評価の高いW、OOO、鎧武、ビルドと並んで評価の高い作品。 

ゲームがテーマで一見ポップで二頭身ゲームキャラクターのような変身後の姿レベル1、レベルアップし人間形態のレベル2、あからさまに玩具のような武器とデザインが非常に明るくコミカルかつユニークで放送前から話題を呼んだ。
しかし蓋を開けて見ると作風に合わない現実的なシナリオ、「AR」や「SNSによるデマの拡散」、ゲーム病を隠蔽しようとする政府など非常に練られおりギャグとシリアスの完成度に塩梅、ライダー同士の衝突に強力・裏切り、多く張られきちんと処理されていく伏線と非常に完成度が高くエグゼイド以前にライダーの要素を全て昇華したような内容となっている。

中でも檀黎斗のネタはSNSでも大人気です。見ればわかります。存在自体がネタとすら言える。

 最後に

ここで紹介した以外の作品もどれも方向性が違ったり好みに合うかどうかはあるだろうが良作揃いだ。
子供向けとは思えないシリアスな刑事ドラマ風に今では見られないバイクアクションのクウガ。警察機構が自身の装備として怪人に対抗するためにライダーシステムを作り出して苦戦しながらも戦っていくアギト。聖杯戦争のようにライダー同士で生き残りをかけた戦いを行う龍騎。ネタとして有名だけれども実際の本編はかなりシリアスかつ関係性とシナリオが濃厚で主人公が熱いブレイド。根強い人気を持ち優れたデザインとアクションの555。多くのお姉様達を魅了し明るい作風で重いシナリオを行う平成後期の基盤を作ったとも言える電王。

平成前期の作品も入門に向いているかと言われると全話を通して一つの話を進めるため時間が長く難しいかもしれないがどれもおすすめできる。

後期平成ライダーまとめ作品のジオウ、平成前期ライダーのまとめ作品のディケイド、その他のライダーを見て気に入ったなら是非とも見てもらいたい。