色のない緑色の考えは曖昧に記述する

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本・ゲーム・映画等感想レビュー及び雑記

「デス・ストランディング」進行日記13 最終回 大絶滅人類ストランドウォーズ

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2020/02/18
 21日目 12章「ブリッジズ」クリフ戦後ポートノットシティ~

クリフ戦後東側のポート・ノットシティに到着していた。ここからキャピタル・ノットシティまでは国道が無く現在はカイラル通信を利用することもできないため装備の補充も敵わない。
だが、サムには今まで気づきあげてきた無数のサムブリッジズがある。オンラインで繋がったサムに助けられバイクや物資を受け取ることはできるのだ。
そうして私はバイクを走らせ目的地へと走り出した。

キャピタル・ノットシティへの帰還の道中、3度BTの強制的な戦闘に巻き込まれた。
普段であれば座礁地帯を通過する際に浮遊しているBTに引きずり込まれるとタールの大きな湖のような場所での戦闘になるのだが今回はそうじゃない。
一定の地点に辿り着いた次点で地面からタールが湧き出しBTが出現したのだ。

1度目のBTは今までに見たことのない触手を生やした普段出てくる中型で四足の獅子のようなBTよりも一回り大きい個体だ。こいつは非常に屈強だったが建物の上から一方的に撃破することが出来たので問題はなかった。

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2度目のBTの襲撃は普段出てくるBTの上位個体が複数体。この上位個体は体力が増加しているだけでなくレーザーのような方法で遠距離からも攻撃してくる。何より厄介なのが数だ。一度に多数の方向は認識できない。相手にするのはせいぜい二匹が限界だからだ。

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ただそこで通信で接続された仲間から4連装ロケットが投げ渡された。このロケットは4*3で12発の射出が可能な強力な兵器だ。5体か4体かはわからないが4発で1体、全弾撃ち尽くして3体を無事に撃破することに成功した。
キャピタル・ノットシティは目前だ。

そしてキャピタル・ノットシティを目前にして第3のBTが顕れた。
タール帯を超えるとき、もしくはビーチに打ち上げられていた鯨だ。白鯨の如く巨大な鯨型BT。
こいつこそ真の体力おばけだった。攻撃こそ単調なものの空中を移動したりだの移動が早いだので体力を削るのは一苦労だ。
支援物資のロケランが無ければ体力を削り切るのは難しかっただろう。

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そうしてサムはキャピタル・ノットシティへと帰還した。

ビーチの専門家、ハートマン曰く彼女のビーチは上位存在で我々のビーチを統率することもできる。

フラジャイルも、ダイハードマンも、彼女のビーチに居た時、強制的に帰還させられたそうだ。彼女はサムと直接、一対一での対面を望んでいる。
彼女が絶滅体だとしたら、私は彼女を説得できなかった場合彼女を葬り去るしかない。そうすることでしか大絶滅を防ぐ手立てが無いからだ。
その代わり。彼女を絶滅させた場合、サムは彼女のビーチ諸共葬り去られることになるだろう。

人も世界もいつかは壊れるが、今はまだその時じゃない。大絶滅なんて起こさせてはいけない。
サムは配送という行為を通じて未来を作っていた。彼はアメリとの対峙を望んだ。今まで他の誰とも繋がることを望んでいなかった。未来を望んでいなかったサムは未来を望んだ。
アメリを、絶滅体を、説得しなければいけない。

第13章「サム・ストランド」

フラジャイルへと配送を依頼し、アメリのビーチへと辿りついた。
彼女はダイハードマンの仮面を被りラスト・ストランディングが始まったと言う。
そこには死んだはずのブリジットも共に居た、ダイハードマンの仮面を彼女もまたかぶって。まるで悪夢だ。

彼女は絶滅をサムに止めて欲しがっている。

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アメリは、サマンサ・アメリカ・ストランドの正体は、そんな人間は存在しなかった。ビーチに存在しているアメリでありブリジット、そして絶滅体だった。
20歳の時に子宮癌の手術を行った際、ブリジットはビーチと現世、同時に存在することができるようになったらしい。現実の存在をブリジット、ビーチでの存在をアメリとし彼女は生きてきた。彼女はビーチを研究した。絶滅夢を回避する術をずっと探していたという。

ラスト・ストランディングはもう始まっている。もう少しすれば一つにつながった北米大陸から反物質が溢れ出し人類は絶滅するのだろう。なんとしても阻止しなければならない。

死の世界に繋がったアメリのビーチと、一つに繋がったそれぞれのビーチ、それを繋げることでラスト・ストランディングは熾るという。
ただし彼女のビーチを切り離してももうラスト・ストランディングは一時的にしか回避できないという。

緩やかな絶滅か、一瞬の絶滅か、彼女は選べと彼女は言った。そして彼女を殺すための拳銃をサムへと託した。

サムは第3の選択肢を選んだ。大絶滅を見守ることも、彼女を撃ち抜くこともせずに彼女を繋ぎ止めた。これが正しい答えかはわからない。けれどサムはそれを選択した。

能力者の見る絶滅夢は終わりの可能性の一つだという。

サムは絆で世界を繋ぎ止めた。絶滅夢の実現を回避した。

アメリは彼女自身のビーチを切り離す決断をした。彼女は未来永劫絶滅を見つめ続けることになるとしても。彼女はそれを選択した。

絶滅は消滅ではない。ビッグファイブは生き残るための足掻き、生き残る生命たちの進化のために起こると彼女は言う。

彼女との絆は、繋ぎ止められたが、彼女とのビーチの接続は断たれてしまった。
絆はまだ断たれていない。繋がっている。

全てのビーチは死者の国へと繋がっている。死者の国には つまるところ全ての過去が詰まっている。それを引き出そうとしたものがカイラル通信だった。
カイラル通信を研究している時に初めての対消滅が起きた。
彼女はカイラル通信を完成させることを急ぎ、ブリッジズを結成した。彼女が絶滅に抗えば抗うほど彼女の肉体は死んでいったという。

ブリジットは、サムが初めて死んだときにその死に介入したという。そうしてサムは帰還者となった。そして生と死の均衡は崩れた。サムはブリジットの特性を、絶滅体の一部を引き継いでしまった。そして世界には能力者達が生まれた。

昔あるところで爆発が起きた。それはビックバンで全てが消滅する予定だったという。だけれどもそれで残ってしまったものがあった。それが宇宙で、それが地球だ。
デス・ストランディングの本当の目的は世界がその時に生じた物質を消し去ることが目的だと、カイラル通信を経て全ての過去を知ったアメリは理解した。

でも過去の絶滅では、デス・ストランディングではそれは達することが一度も無かった。絶滅は生き残った生物を進化させるだけの結果にとどまっていた。それは生物としての本能なのか、消滅に対する抗う行為なのかはわからないが、ビッグファイブを経てもなお消滅が起きることは無かった。

それならば、デス・ストランディングは絶対に回避することはできないのだろうか?
抗い続けるしか無いのだろうか?

絶滅体である彼女が引き離されたことで、それは回避されたということなのだろうか……わからない……

おそらく回避は出来たのだろう。
そしてUCAは国家として成立することだろう。他の国とも徐々に繋がっていくことだろう。

やはりデス・ストランディングは終わっていないようだが、進化の道は残された。
そこに在るモノは必ず壊れる。だからいつか人類もいつか絶滅するだろう。人間は肉だ、そしていつか死ぬ、それは受け入れなければいけない。だがそれに抗うために今を生きることはできる。未来を作っていくことはできる。喜びを分け合うことはできる。

サムは、これからも明日を生きていくのだろう。

それにしてもハートマンこそ、ギルレモ・デル・トロ、クリフことマッツ・ミケルセンはいい仕事をしてくれた。

ブリジットは20で子供を産むことができない体となった。アメリはブリジットの子供ではない。ならばサムは?サムはいつどこで生まれた?
クリフとブリジットとダイハードマン、この三人は繋がっていた。なら、サムは?
プレイヤーに対する答えは用意されている。ミスリードもたくさんある。考えて貰いたい。「縄」と「棒」、「岸」と「橋」、様々な関係性について。

14章「ルー」

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BBは、ルーはサムが戻ってきた時に既にBBとしての機能が停止していた。ネクローシスが起きる可能性がある以上、それを焼却しなければいけない。悲しいが別れの時間だ。
私は誰かのSome oneになることが出来た。これを読んだ貴方も誰かのSome oneになってくれることを願う。行き続けろ。絶滅に抗え。

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【PS4】DEATH STRANDING

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