色のない緑色の考えは曖昧に記述する

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本・ゲーム・映画等感想レビュー及び雑記

サイバーパンクプレイ日記:ナイトシティでの暮らし7終

ジョニーと少し話をした。あいつはオレに手を貸してくれる代わりにローグの目の前でスマッシャーを打ちのめしてくれと頼んできた。オレとアイツは既に一蓮托生だ。オレはアイツがオレのために消えてくれる代わりとしてそいつを受け入れることにした。

ただし、ジョニーはオレにローグと話す間だけミスティのくれた侵食を進める赤い薬を飲んで一時的に肉体を明け渡せと要求してきた。信じていいものだろうか?

 


ハナコから連絡が来た。どういう心境の変化かは知らないがオレの話を信用することにしたらしい。

ローグの準備は間に合わなかったようだ。ハナコと取引をしよう。

 


ハナコの話では前当主サブロウ・アラサカはアラサカという血縁を尊んでいたそうだ。その象徴としてハナコは育てられ、兄は違う待遇に怒り反旗を翻した。

ハナコに一度は救われて起きながら二度目の反乱を起こしサブロウを手に掛けたというわけだ。


サブロウ・アラサカの死についての情報は細部のディティールが合わないことは既に幹部の共通見解だったそうだ。そこにオレが現れた。

頭のRericと合わせるとオレの話は十分信頼に値すると判断した、そういう話だ。


彼女は神輿の場所を伝えてきた。

正確には衛星軌道上にある神輿へのアクセスポイントの場所だ。それはアラサカタワーの地下にあるらしい。

彼女はその正確な位置や侵入方法の情報と引き換えに父の仇討ちを依頼してきた。ヨリノブを殺せというわけではない。近く開かれる役員会の場で、役員の前で、オレに証言をしろということだ。


オレには手持ちの時間が少ない。選べる手がない以上、やるしかないだろう。失敗してもそこで死ぬか、オレの人格が死ぬか、早いか遅いかの違いしかない。


店から出ようとしたオレの意識はRericの侵食進行による副作用で途切れた。


目が覚めるとジョニーはオレの身体をドクのヴィクターのところへと運んでいた。余計なことをしないでいてくれてありがたいこった。


ドクはオレに告げた、次発作で倒れた時はもう死ぬかもしれない。次はないぞ、と。

そしてオレにジョニーに身体を明け渡すか、オレとして最後まで抗うかの選択肢として赤と青、2つの薬を与えてくれた。

考えるまでもない、オレは最後までオレとして生きてやる。何をしてもだ。

 

 

 

ハナコに決断を連絡した。

ハナコはヨリノブによって軟禁されてしまったらしい。彼女をデートへと連れ出してやることにしよう。


オレはアラサカのリムジンでヨリノブの邸宅へと辿り着いた。いや、気が付くとそこに居た。砂時計の砂はもう残り少ない。急がなければ。


お姫様を護っている騎士たちに対処しよう。本領発揮だ。


お姫様を救出してヘルマンの手配したAVに乗り込み、アラサカ本社に乗り込んだ。それもVIP用の入り口から堂々とだ。実質的な社長を味方を引き込んでいる今、ヨリノブ=タカ派の私兵しか敵はいないようだ。あとは中立派の動き次第か。


ハナコは社長室から神輿のアクセスポイントへとオレを連れてきた。

信じられないことに、サブロウ・アラサカは神輿へと自身の人格コントラストを保存し、しかもそれを動かす技術まで保有していたようだ。半永久的な不死、それを既にサブロウは実現していたようだ。


ハナコは、最初からサブロウの人格の手先だったというわけだ。そりゃあ自分に忠実になるように丁寧に育て上げたわけだ。彼女が社長の座を引き継いでもサブロウは裏から会社を動かし続けることができる、それはアラサカ社の栄華が続くことを意味する。


神輿のアクセスポイントからハナコが何かを持ち出し、オレたちは役員会の会場へと移動していた。またそこで発作が起きた。まだだ、まだこんな中途半端なところで終わらせるわけにはいかないというのに。

発作は意識を失うほどのものではなく役員会への場へと持ちこたえる事ができた。

役員どもは揃って無能なようだ。それとも骨抜きなのか?真実を聞いてもまだ真実と向かい合うことすらできないようだ。

サブロウの人格コントラストを目の当たりにして、ようやく役員どもはハナコに従うことにしたようだ。


ようやく場がまとまったと思ったその時、アラサカの防衛システムが作動しヨリノブの私兵が役員共へと一斉掃射を始めた。オレは冷静に対処し私兵共を逆に一掃してやった。


ヨリノブはアラサカタワー上層にいるようだ。おそらくそこにはアダムスマッシャーも待ち構えているだろう。ハナコは無傷のヨリノブをご所望だ。わがままなお姫様だこった。


私兵に対処しつつ上層へと上がっていくとアダムスマッシャーが待ち構えていた。卑怯にも私兵まで連れて来やがった伝説のソロだが、ここらでロートルにはくたばってもらった。

なんて話はない、撃てば死ぬならなんとかできる。

 


ヨリノブは目の前なのに気分が悪い、Rericが動作不良を起こして嫌がる。

頼む、あと一歩なんだ。目の前にヨリノブが居る。あいつを捕まえてお姫さんに渡せば、あとはなんとかなるかもしれないんだ。オレはオレのままで居たい。

 


ヨリノブはサブロウを恐れていたようだ。既に戦意すら喪失して倒れ込んでいた。

ヨリノブはサブロウの人格コントラストがある限りアラサカが存続すると信じていたようだ。いや、事実存続することだろう。王者として世界に君臨し続けるはずだ。

 


だが計画も崩れ去った。アイツにはもうなにもない。

あとはオレの頭をどうにかするだけだ。

オレはヘルマンに連れられエレベーターを上がり、そして……オレはジョニーと対話していた。ジョニーとオレはいろいろな最後の話をし、最後の別れ告げた。

 


オレは、オレはどこから、いつからオレで、どこまでオレだったんだ?