色のない緑色の考えは曖昧に記述する

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本・ゲーム・映画等感想レビュー及び雑記

アニメ感想「ランウェイで笑って」を見て熱量を感じ人生を変えろ。

今私は週刊少年マガジンで連載中の漫画「ランウェイで笑って」のアニメ3話を見た。
そしてその強烈な台詞をどうしても共有したい。この気持を、感情を、分かち合いたい。

まず「ランウェイで笑って」の説明から入ろうと思う。
「ランウェイで笑って」は高校生でパリコレを目指す低身長(158cm)のモデル候補「藤戸千雪cv.花森ゆみり)と経済的に恵まれず服飾系の専門学校に通いたいが通えないデザイナー志望の学生「都村育人(cv花江夏樹、この二人が互いに支え合ってファッションショーの舞台に立つために成長していくという物語だ。

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まずモデル候補というだけあって主人公の千雪は顔がいい。とても顔がいい。髪も美しい。そして努力家で何度壁に当たっても繰り返し挑戦する屈強な精神の持ち主だ。
ただしパリコレとしてランウェイを歩くためには明確に身長が足りない。ランウェイを歩くには175cmほど必要だと言われているが彼女の身長は先述した通り158cmと20cm近く身長が足りない。彼女の家はファッションブランドを提供しているアパレルショップでありモデル事務所だ。彼女は何度落とされようとモデルとして必要なトレーニングは欠かさない。そして事務所のオーディションに何度落とされようとも夢のために応募し続ける。「お前にはできない」「お前には無理だ」と言われ続けても夢に向かって挑戦し続けるのは並大抵の精神では出来ないだろう。彼女にはその精神がある。

次に育人は妹が三人居る。勉強ができる妹、バレーボールの才能がある妹、そしてまだ幼い妹だ。彼には古着を継ぎ接ぎして服を作る技術(素人なりの技術だが)があり頭の中でデザインを完成させ、それを出力できる才能もある。
頭の中のデザインを実際に外部に出力する。これは簡単に聞こえるがとても難しい。
君は頭の中で想像した絵を実際に描くことは簡単なことではないだろう。技術も経験も必要だ。誰にでもできることじゃない。未熟ながら彼にはそれが出来る。彼はクリエイターの原石だ。

彼らには大きな熱量がある。人を動かす強い熱量だ。その熱量は人を大きく魅了して多くの人を動かす。人の感情を大きく揺さぶる。

3話ではファッションショーの人員の欠員から千雪が代打として立つことになる。
だが代打として立った彼女に合った服が用意されているわけではない。何故なら元から用意されている服はファッションショーで立つような身長に合わせて作られているからだ。
そこで育人の出番だ。彼は人に合わせた服のデザインを考える発想に長けている。
彼が用意されていた服をその場で裁断し調整し直す。しかも即席でだ。当然100点満点の服は用意できなかった。だがしかしデザイナーに彼の才能の片鱗を魅せつけることは出来た。千雪は身長が低い女性でもランウェイで歩けるということを証明した。
これは二人にとって小さな一歩だが大きな大きな最初の一歩だ。ここから二人の道が始まった。物語が動き出した。原作を読んでいるわけでないので詳しく言える訳じゃないが彼らはお互いに高めあう関係性だろう。素晴らしい関係だ。理想の関係とも言える。

低身長の彼女がランウェイに立った。小柄の女性がランウェイに立つなんてありえないことだ。でも、彼女はランウェイに立った。それだけで意味がある。
小柄な女性でもモデルさんのためにカッコいい服や美しい服、可愛らしい服、どんな服でも着ることができると証明してみせたのだ。モデルとして同じようにモデルになれないと言われた人に、小柄でもお洒落をしたいという人に勇気を与えた。夢を与えた。

「読者のためとか伝えたいからとかそんな想い書いているわけじゃない。自分がこうなりたい、こうありたい、周りの意見なんて関係ない。願望の先に、なりたい自分に近づくために、だから私は筆を取るんだ」

とそこに居合わせた小柄の新人記者は想いを綴った。

この出来事が実際にあったとしたらそれを目撃した人の人生を変えるような出来事だろう。彼も、彼女も、お互いに人生を変えた。そして記者の人生も変えた。

普段私は病院や買い物に行くときくらいしか外出をしないからファッションに特に興味もなく簡素でシンプルな格好しかしていない。
でもこの物語はファッションに興味がない人でも見ることができるだろう。むしろ興味がないこそ、それをテーマにしたアニメだからこそ見るべきだろう。見るべき価値があるだろう。

オタクは身の回りに無頓着な人が多いのは事実だ。
だけれどもこういうことをきっかけにオタクが綺麗な流行りのファッションを身に纏ってもいいのではないだろうか?小綺麗にしてもいいのではないだろうか?
例えシンプルでも、適当な服ではなく、自分に合った服を来てオタクのイメージを改めてもいいと思う。そうなれば世間からの風当たりも少しは良くなるだろう。

ランウェイで笑っては今シーズンの作品でNetflixで配信中だ。放送日や更新日は知らないが週遅れではないだろう。是非とも見てもらいたい。その熱量を感じ、感じたことをコメントでもTwitterでもいいから言葉にしてほしい。
そしてこれを読んだ人もまた、私と同じように言葉を使い他の人へと良いものを伝えてもらいたい。良いものは多くの人へと共有されるべきだ。

ランウェイで笑って コミック 1-14巻セット

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